ぼちぼちいこか
AC長野パルセイロ・信濃グランセローズを中心に、スポーツいろいろ見聞録
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ルートインBCL2015 vs石川・前期6回戦@長野(昨日オリスタへ足を運んだパルサポ様に読んでほしい極私的解説)
昨日は南長野の大型ビジョンでも夕方からのBCLの試合のPRビデオを流していたし、レディースの半券で野球の入場券が半額になったりと色々キャンペーンをやっていたので、オリスタのスタンドにもオレンジ色のグッズを身に着けたパルサポさん達の姿がちらほら見られ、また試合前のストラックアウトのアトラクションにもパルサポの方が参加するなどで、バスケのウォリアーズも含めて信州のプロスポーツ全体を応援している自分としても異競技チーム同士の交流が実現して嬉しい限り。
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ただ、肝心の試合の方は西地区最下位の石川ミリオンスターズに2-11と大敗を喫してしまい、この機会に初めて、または久し振りにBCLを見たパルサポさん達はガッカリした事でしょう。
中には、ぶっちゃけて言うと「せっかく首位のチームだと思って見に来たのに、○ね○えせ!」(←○の中には同じ文字が入ります)なんて怒っている方もおられるかもしれませんね。

しかし、ずっとセローズ一筋で応援しているファンの方々にはおこがましいけれど、一応はBCL発足当初から毎年欠かさずこのチームを追いかけている自分としては、あれはあれででなかなか見どころが多くて面白かった試合だったので、ここはBCLに足を運んだパルサポの方々のために、そんな昨日の試合を自分なりに解説してみたいと思います。
これを読んで、あの現場に居合わせたパルサポさん達が「そうだったのか」と思って、ガッカリ感が少しでも薄まってもらえたら幸いです。

まずは試合に入る前に、自分も含めお隣から流れてきた面々にとってのメインイベントである始球式の光景から。
今回は#2田中菜実キャプテンに攻守の要である#7坂本理保・#19斎藤あかね両選手の豪華3選手が呼ばれ、激闘が終わって僅か1時間後という慌ただしいスケジュールにもかかわらず、クールダウンが終わってすぐに駆けつけたと思しきユニホーム姿でオリスタの人工芝グランドに現れた。(ただし斎藤選手の背番号がなぜか16番だったけど・・・)
そしてセローズの選手を相手にキャッチボールで肩慣らしをした後にいよいよマウンドに登板し、球審の「プレイ!」の掛け声とともに大きく振りかぶってボールを投げた・・・と思いきや、手から放たれたのはボールではなく小道具の蜘蛛糸。(下の写真はバックネットにピントが合って肝心のシーンが良くわからないので、詳しくはパルセイロの公式HPを見てください。)
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このネタ、実は3年前にトップのJFLとBCLのダブルヘッダーがあった時に、同じく始球式に呼ばれた大島嵩弘・野澤健一・籾谷真弘の“イロモノ担当”トリオがかましてくれたのと同じで、あれから3年の時を経てこの伝統芸(?)がレディースの“イロモノ担当”(ま、レディースについてはどの選手が出てきても“イロモノ担当”だけど・・・)に引き継がれ、自分も時の流れを感じて非常に感慨深くなったような、そうでもないような。。。
もちろん、ネタをやり切ってスタンドを爆笑の渦に巻き込んだ(という事にしておこう)後は、仕切直して普通にボールを投げ見事に始球式の大役を果たした田中・坂本・斎藤の3選手、本当にお疲れさまでした!
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さて、前置きがかなり長くなってしまったけど、試合の方に参りましょうか。
この試合の流れをざっと振り返っておくと、セローズは1回裏に3番#9宮澤のソロHRが飛び出して幸先よく先制するも、先発の#15門中が崩れて5回に無死満塁から連続押し出しで2失点しノックアウト。
更に後続の投手も要所で打たれて失点を重ね、また打線も石川の先発#65多田野を始めとする投手陣の前に散発4安打と攻めあぐね、大差をつけられて今季ここまで4勝1分と相性が良かった石川に初黒星を喫してしまった。

この試合の一番のポイントは、やはり両チームの先発投手の差だろう。
セローズ先発の門中はコースを丁寧に突くピッチングが持ち味だが、2回まではよかったものの3回から突如制球が乱れ出し、5回は一つのアウトも取れずに2連続押し出しで自爆してしまった。
立ち上がりは上々のピッチングだったのになぜ急に崩れてしまったかは自分も分からないが、いずれにしてもコントロールが生命線の投手がボール先行になってしまっては勝負にならず、このような結果になってしまったのも仕方がない。
また後続の投手もいいところまではいくものの要所で甘い球を痛打されてしまったが、今年のセローズは打線は好調ではあるものの投手陣が不安定で、先発投手の出来が勝敗を大きく左右する傾向があり、昨日はそんなチームの弱点がモロに噴出してしまった試合だった。
ただ、特に5回の大量失点の場面は、門中がストライクが入らずアップアップだったにもかかわらず、無死満塁の状況でインコースの厳しいところを要求してきた捕手のリードにも問題があったんじゃないかと自分は見ている。

一方の石川の先発・多田野はここまでのチームの勝ち星7勝中3勝を稼いでいるエースだが、この多田野投手のピッチングが見どころの一つだった。
“多田野”という名前を聞いてピンときた方もいるかもしれないが、彼はアメリカ大リーグのインディアンズなどで活躍した経験もある元メジャーリーガー。
大学を卒業後は日本のプロ野球チームに入らず直接メジャーに行ったため、球筋も普通の日本人のような素直なものではなく、ストレートでも微妙に変化してくるクセ球で素人目に見ても打ちにくそうだったし、要所で出てくる打者の手元で大きく沈む変化球は圧巻で、セローズの打者もこのボールには面白いようにバットがクルクル空を切るなど、メジャー仕込みのピッチングをネット裏の特等席から堪能させてもらった。
また、セローズ4番の#66レイエスには途中で人を食ったような山なりの超スローボール『だだのボール』を投げて観客を沸かせるなど、ファンサービスも交えたピッチングはさすがメジャー経験者だ。

また付け加えると、4番DHで先発出場した兼任監督の#14フリオ・フランコ選手は、当時バリバリの現役メジャーリーガーとして1995年と98年に千葉ロッテで活躍した名選手で、現在56歳という年齢でさすがに衰えは隠せなかったが、構えた時にグリップをこめかみ辺りまで上げてバットの先端が投手の方に大きく倒れる独特のフォームは全く変わらず、当時ロッテを熱烈に応援していた自分としてはメッチャ懐かしくて感激した。

と、ここまでは“ありがち”なポイントだったが、自分がそれよりも大きく心を揺さぶられたこの試合一番の見どころだったのは、石川の6番に座った#31中畑瑛寛(あきひろ)選手だった。

“中畑”といっても現在セ・リーグの首位を怪走・・・じゃなくて快走する横浜DeNAの“ゼッコーチョー”監督とは無関係で、兵庫県出身ながら神奈川の名門・桐蔭学園高校を出た後は松本大学~信越野球クラブ(旧NTT信越)と長野県で野球を続け、その縁もあって去年セローズに入団した選手だ。
しかし、一時は2軍にあたる練習生に降格するなどなかなか結果を出せず、今シーズン途中に石川に移籍。
この移籍のニュースが公式発表されたのが試合の2日前で、昨日は希望していた背番号のユニホームが間に合わず違う番号のものを借りての移籍後初出場となった試合だったのだが、5回に試合の流れを大きく引き寄せる右中間突破のタイムリー2塁打、9回にも当りはドン詰まりながらショートの頭上を越すダメ押しタイムリーヒットと古巣相手に3安打3打点の大活躍。
5回の2塁打の時に2塁ベース上で両手を力強くポーンと叩いて喜ぶ姿には思わずグッとさせられたし、9回にフラフラッと上がった打球がポテンとセンター前に落ちた時には中畑選手の執念が打球に乗り移っていたように見えて、あのようなチャンスの場面にことごとく打順が回ってくるという事も含めて、昨日の試合は自分の中では完全に中畑選手が主役だった。

確かに応援しているチームが負けてしまうのは悔しいが、こうやって自チームで苦労していた選手が移籍先で活躍する姿を見るのは敵・味方の垣根を越えて嬉しいものだ。
(余談だが、そんな中畑選手の活躍を見るにつけ、昼間に鳥取で行われたJ3でパルセイロが今季好調の畑田真輝選手に“恩返し弾”を喰らわなくて本当に良かったと改めて思った次第である。)

このように、試合自体はセローズの大敗で大味な内容だったけど、その裏でこんなちょっと素敵な人間ドラマが繰り広げられていたんです。
スポーツ観戦は確かに贔屓のチームが勝つ事が一番の醍醐味だけど、そういった勝ち負けを越えたドラマを体感できるのも大きな楽しみの一つで、昨日は昼間の大興奮とは正反対の内容にガックリきていたパルサポさん達も、このエピソードを知るとあの試合の印象も少し違ったものになるんじゃないでしょうか?
特にパルセイロは前記の鳥取や琉球などOB選手が各地で活躍しているので、このような話には何か感ずるものがあるという方が多いと思います。

そんな訳で個人的には意外と楽しめた試合だったし、あれだけ点数を取られたにもかかわらず試合時間が3時間ちょっとで済んだ事で、くだらないミスや余計なプレーが減ってBCL自体のレベルが上がってきているのを改めて実感した。
また昨日は西地区2位の福井も新参チームの武蔵に敗れて“お付き合い”してくれたため、1.5ゲーム差での首位という状況に変化はなく一安心。
野球はサッカーと違って試合数が多いので1つくらい負けても十分にリカバリーができるし、昨日は出てくる投手が軒並み低調だったという不安要素はあったものの、あまり気持ちをひきずらないで済むような完敗の試合だったので、ここはしっかり気持ちを切り替えて次の試合に万全の態勢で臨み、悲願のリーグ優勝に向けて突き進んでほしい。
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