ぼちぼちいこか
AC長野パルセイロ・信濃グランセローズを中心に、スポーツいろいろ見聞録
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パルセイロ2015年シーズン総括~レディース編~
弊ブログでは毎年チームの今シーズンの総括記事と退団選手への惜別記事を恒例としているが、今年はシーズンが終わってからも公私共に何かと慌ただしくて落ち着いて記事を書く時間が取れず、またレディースは嬉しい事が、トップは悔しい事があり過ぎて頭の中がうまく整理できず、パソコンに向かっても文章を書き出す事すらままならないまま年末まで引っ張ってきてしまった。
まぁ、別に誰に頼まれたわけでもないのでこのままスルーしてしまってもいいのだが、それでは何となく気持ちの収まりがつかないので、スッキリと年を越すためにも、せめて総括記事だけでもアップしていきたいと思う。

という訳で、今日はレディースの振り返りからいってみましょう。
改めて今年のレディースの成績を挙げると、22勝1分4敗の勝ち点67、総得点85・総失点25の得失点差+60点で堂々の2部優勝!!
2位のノジマステラ神奈川相模原には最後の最後に勝ち点3差まで縮められたので数字的に見ればギリギリのタイトルだったけど、感覚的には余裕で逃げ切ったという印象が強く、とにかく今年のレディースの勝ちっぷりは見事だった。

その中でも、やはりノジマとの直接対決に3連勝したのが本当に大きかった。
第1クールのアウェイ戦では、#10横山久美選手が足を痛めて途中で退いたにもかかわらず、#14泊志穂選手がシュート6本で6得点と何かに取り憑かれたような信じられないプレーで6-0と圧勝すると、ホームでの第2クールも内容的には互角だったものの、横山選手のハットトリックに#19齊藤あかね選手も続き、更に泊選手も“ノジマキラー”ぶりを如何なく発揮して2得点と、終わってみれば6-0と第1クールと全く同じスコア。
そして主力の相次ぐ怪我による離脱で前節は今季初黒星を喫し流れが悪い中で迎えた第3クールも、全くいいところのなかった前節が嘘のように非常に締まった動きを見せて2-0と、攻撃力のあるノジマを三度シャットアウトした。

もしもこのノジマとの直接対決を一つでも落としていたらリーグの流れは全く違ったものになっていたと思われるが、これだけに止まらず今年のレディースは要所要所でしぶとく結果を出していく素晴らしい勝負強さを見せてくれた。
ノジマと並んで強力なライバルだった日体大には、ウチの戦力が落ち相手がベストメンバーで臨めた第3クールこそ7-1と大敗してしまったが、その他の2戦は苦しみながらも連勝したし、第1~2クールで唯一勝ち点を落とした第5節の福岡戦も、後半アディショナルタイムまで0-1とリードを許し敗色濃厚だったところを最後の最後に#20内山智代選手のゴールで引き分けに持ち込み勝ち点1をもぎ取った。

また、調子を落とした第3クールは最初の4試合で1勝3敗と黒星が先行し、オマケにその後すぐに和歌山県でも最もアクセスのよくない新宮市で行われた国体での連戦が待っているという事で、これで疲労が溜まってチームがバラバラになってしまうんじゃないかと危惧していたが、逆にそこでチームとしての動きや選手個々の役割を再認識して立て直しに成功し、4連戦で疲れがピークなはずの第23節ハリマ戦は前節と見違えるような動きで快勝。
そして優勝に王手をかけた愛媛FCレディース戦も、優勝の瞬間を見届けようという3,828人の観客の放つプレッシャーに圧し潰されてしまうかと思いきや、逆にその雰囲気を楽しむかのように横山選手の4ゴールを始め選手全員がノビノビとプレーし、結果6-0の大勝で見事に大勢のサポの目の前で悲願を達成して見せた。

自分はノジマに3連勝したところで一旦は優勝を確信したのも束の間、日体大に大敗し最下位の福岡にも負けて今季初の連敗を喫し、そこへ追い討ちをかけるように国体の超ハードな日程が控えているという事で、「国体明けのハリマ戦で引き分け以下だったらヤバイかも・・・」と不安になったが、そこから自らの力で劇的に状態を立て直した選手達の努力や集中力には本当に感服した。

こんな感じで今年のレディースは並み居るライバルを蹴散らす見事な快進撃を続けてきた訳だが、その原動力となったのは選手達の「絶対に目標を達成してやる」という強い気持ちに他ならないだろう。

第3クールに入ってから立て続けに発生した主力選手の大怪我による戦線離脱や、それに伴って増えてきた敗戦のショック、そして国体の長距離移動に連戦と短い間に大きな困難が次々に襲ってきて、それまでが怖いくらい全ての事が順調に回っていただけに、9月に入ってからの1ヶ月間は心身共に相当ダメージがあったと思う。
また、トップチームはずっと前から“Jリーグ昇格”という重い命題を背負っており、特にスタジアムの目途が立って昇格の道筋が付いた去年からは絶えず悲願達成への重圧を受けているが、レディースも本田美登里監督が就任してからは1部昇格を現実的な目標として活動しており、特に今年は本田監督の3年契約最後の年でご本人も「今年昇格できなかったらチームを去る」と公言していたから、レディースの選手達も今年は“背水の陣”としてトップと同じくらいのプレッシャーを感じてシーズンに臨んだと思う。

しかし、選手達は持ち前の明るさとサッカーに賭けるひたむきな気持ちで、そんなプレッシャーや次々に襲ってくる困難をしっかりと受け止めて自分達で消化していき、全て勝利への力に変えてきた。

今年は観客動員も、南長野での試合は10試合平均1,597人で優勝決定戦となった愛媛戦を除いた9試合の平均でも1,349人、そして佐久での3試合も平均648人と去年から大幅に伸ばしたが、これはチームの成績や新スタジアムの効果もさることながら、そういった要因に誘われて初めて見に来た人達が、レディースの選手達が自信にあふれてひたむきに、そしてノビノビとプレーする姿に魅了されて女子サッカーの面白さに目覚め、リピーターになってくれた事もあるんじゃないかと思う。
特に本田監督就任前の低迷期からチームを支えていた選手達は、その当時の結果が出せず苦悶に満ちたプレーや表情から一変して、今年は自信と喜びに満ちた表情で、まるで翼が生えたように生き生きとピッチを駆け抜ける様を見ているだけで、自分も本当に楽しい気分になれた。

また、そんなメンタル面だけでなくチームマネジメントの面でも、1部の浦和から守備の要である#7坂本理保・攻撃の起点となる#19齊藤あかね・セカンドストライカーの#14泊志穂とピンポイントの補強がズバリと当り、更に高卒2年目の#22牧井毬音や大卒ルーキーの#23野口美也といった若手の成長も目覚ましく、そこに既存選手がガッチリとはまってチームとして非常にまとまっていたし、齊藤選手の大怪我を受けて第3クール突入前に急きょ獲得した#28大宮玲央奈も試合を重ねるごとにチームにフィットしていき、更に怪我人が続発した時も代わりの選手の登用やコンバートが適材適所で行われるなど、打つ手がほとんど成功した感じだった。

そんな選手の中からMVPを選ぶとなれば、やはり今年も得点女王としてチームを力強く引っ張っていった横山久美選手が第一に挙げられる。
シーズン前の新体制発表会で「今年は35得点を目指す」と宣言した時、自分は「去年の30得点でもスゴ過ぎるのに、他所から研究されマークも厳しくなる中で35得点なんて天文学的な数字はナンボなんでも無理でしょう」と思っていたが、それを大観衆が見守る優勝決定戦で達成してのけたのは理屈抜きでスゴいの一言に尽きる。

ただ、超偏屈で絶対的多数の意見には同意しつつも敢えてヘソを曲げたい性分(要するに“ヤな性格”)の自分としては、そんな横山選手と並ぶ“影のMVP”としてもう一人、#7坂本理保選手を強烈にプッシュしたい。
大怪我で勝負の第3クールに一度も出場しなかったのにナゼ?・・・という方もあるかもしれないが、開幕から第2クールまでの18試合は総失点数が僅かに7点だったのに対し、坂本選手がいなくなった第3クールの9試合は一気に18失点に増えたというデータが全てを物語っている。
ウチは以前から守備力に不安定なところがあって、コンビネーションでボールを左右に振られたり裏を取られたりすると途端に脆さを露呈してしまっていたが、そうやって他の選手が振り切られたところに卓越した危機察知能力を持つ坂本選手がスッと入ってきて大きなピンチになる前にクリアしてくれていた。
確かに肝心な第3クールをまるまる棒に振ってしまったのは痛かったが、別の見方をすればピッチからいなくなった事でその存在感の大きさを痛感する事になった訳で、もし坂本選手がいなかったら第2クールまでに黒星も少なくとも2つや3つは付いていて優勝も危うかったんじゃないかと思う。
心配していた怪我も順調に回復しているようで優勝パレードでは元気な姿を見せてくれたが、このオフの間にコンディションを万全な状態に戻して、来年も守備の要として大いに活躍してほしいものだ。

と、ここまで今年のレディースを色々と振り返ってみたが、今年はトップが最初から最後まで苦しい戦いに終始していて自分も悶々とした気持ちになっていた時が多かっただけに、爽快な気分にさせてくれたレディースの試合に救われた面が非常に大きく、こうして見事な戦いぶりで夢を実現させてくれたレディースには感謝に絶えない。
どんな時も笑顔を絶やさず、常に前向きな気持ちで戦い抜いて見事に大きな目標を達成させたレディースの選手と、本田監督を始めチームを支えたスタッフの方々には、改めて心からの祝福と感謝の気持ちを贈りたいと思う。

さぁ、いよいよ来年は、チーム創設時は夢にも見なかった1部での戦いが始まる。
今年の5月に南長野で見たなでしこJAPANのメンバーが在籍する1部のチームとの試合が見られると思うと今からワクワクしてくるが、男子以上に1部と2部のレベルの差が大きく、今までに無いような厳しい戦いを強いられるのは確実だろう。
それに、もし1年で2部に叩き落されるような事になれば、最悪の場合は本田監督の辞任や主力選手の大量流出など大原学園時代の悲劇を繰り返すような事態にならないとも言い切れず、パルセイロとしては1部初参戦とはいえ「失うものは何もない」というような状況ではなく、ここは石にかじりついてでも1部残留を果たさなければならない。
(ちょっと考え過ぎかもしれないけど、なにせ自分は大原時代に1部の怖さを身をもって体験しているだけに、どうしてもナーバスになってしまうのです・・・)

ただ、今年の第3クールに集中して襲ってきた様々な困難に打ち勝ってきた気持ちの強さがあれば、必ずや1部の荒波も乗り越えられると信じている。
既に新加入選手の発表もあったりと強化も着々と進められているようだし、来年も常に明るくひたむきなレディースらしいプレーで思い切って1部の強豪にチャレンジしていき、長野に芽生えた女子サッカーのムーブメントを更に広げていけるよう頑張ってほしい。
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コメント
この記事へのコメント
待ってましたよ
ぼーさんの総括が無いとシーズンは終われません(笑)
何はともあれ、最高の形でエンディングを迎える事が出来た事、ファンとしてこれ以上の歓喜はありません。
レディース最高!!
と同時に、チーム発足以来最大のチャンスをしっかり掴み取った選手達には感服するばかりです。
確かに、大型補強や新スタジアム、1部経験チーム不在といった、トップチームにも分けてあげたいくらいの運の良さもありました。
ここ数年では優勝するなら今しか無いってシーズンに、勝負の年が巡って来た事も本当に大きな追い風だったと思います。
更に、最大のライバルにアウェイで大勝したり、ロスタイムに追いついたりと、否が応でも勢いづく試合をしたりと、優勝して昇格するって時はこういうのだと、当事者になって初めて体感しました(笑)
ある意味約束された道に見えたかも知れません。
しかしながら、サブも含め既存選手の確かな成長と奮闘(自分はここが一番の要因と思ってます)が無ければ、絶対に為し得なかったであろう事は、ぼーさんの総括を見れば一目瞭然です。
1年を通して見て来て、本当にこのチームと選手達は凄いと思いました。
千載一遇の大チャンスを、強い気持ちで掴みきった彼女達に、改めて大きな拍手を。
来年もパルセイロファミリーに幸あれ!!

2015/12/30(水) 10:19:32 | URL | レディースファン #-[ 編集]
レディースファン様
大変お待たせしてしまい申し訳ないです。(苦笑)
本当に今年のレディースについては言う事ナシですね。
おっしゃる通り様々な面で運の良さや巡り合わせの妙もありましたが、それもこれも選手達の頑張りが引き寄せたものだと思います。
気持ちだけはどこにも負けていなかったけど実力が伴わず結果が出せていなかった低迷期を思えば、選手は本当によく成長してくれました。
今年は地元テレビ局の総括番組や県内重大ニュースの中でもトップよりレディースが取り上げられる時間が長かったけど、あの苦しかった時期の事を思うと、どんな時も必死で頑張ってきた選手達へのご褒美と感じます。
来年は相当厳しい戦いになると覚悟していますが、是非とも今年見せたようなノビノビしたプレーで1部に爽やかな旋風を吹かせてほしいですね。
まだまだ沢山の可能性を秘めたレディースに来年も大いに期待しつつ、我々も応援面で1部の先輩サポ達に負けないよう全力で頑張っていきましょう!!
2015/12/30(水) 16:43:27 | URL | ぼー #-[ 編集]
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