ぼちぼちいこか
AC長野パルセイロ・信濃グランセローズを中心に、スポーツいろいろ見聞録
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プレナスなでしこリーグ1部2016第8節 vsINAC神戸レオネッサ(+トップ試合雑感)
パルセイロ・レディースが発足した当初は、「いつかはこのチームと対戦できる日が来ればいいな~・・・」なんて遥か遠くの存在として憧れていたカードが遂に実現!
お馴染みなでしこJAPAN主力選手や次世代の代表を背負って立つべき若手有力選手が一堂に会する“なでしこ版銀河系軍団”・INAC神戸レオネッサとの夢の対決だ。
自分の周りの女子サッカーにあまり興味が無い人にも「今年は川澄選手とかのチームも長野に来てパルセイロと試合やるんだよ」と言えば、ほぼ100%の確率で「すごーい!これは是非見に行きたいな・・・」という反応が返ってくるほどで、とにかくその注目度はかなり高い。
そんな訳で、同じ日に隣県・富山でトップの試合があり、そちらにも多くのサポーターが応援に行っただろうにもかかわらず、南長野はレディースの試合で初めて上層階スタンドが解放され、開場時間には入場を待つ列がビクトリーロードの麓まで延びるほどの大盛況で、長野という土地の動員に関する潜在能力と、敵方とはいえ全国的なスター選手が人を惹きつける力の凄さというものを思い知った次第だ。
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今年のゴールデンウィークの最後を飾るにふさわしい、豪華スター軍団を迎えての大注目の一戦、その結果は以下の通り。

AC長野パルセイロ・レディース 3(0-2・3-0)2 INAC神戸レオネッサ
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やはり相手はタレント揃いの強豪だけあって、試合は最初から向こうのペースで進んでいく。
#2近賀ゆかりの強烈な削り、#7中島衣美の体の強さ、#3鮫島彩の高速オーバーラップ、#14京川舞のえげつないサイドアタック、そして2トップ#10大野忍・#11高瀬愛実のキレ味鋭いシュートと、代表の試合でお馴染みのハイレベルなプレーを惜しげもなく出して攻め立て、何度もヒヤリとする場面があったが、今日のウチはそんな相手の攻撃にいいように振り回されたりせず、落ち着いてオフサイドを取るなど結構しっかり対応できていたように思えた。

もしかしたら早い時間にあっさりと失点を許してしまうのでは・・・と心配していただけに予想外の大健闘だったが、そこはさすがINAC。
前半27分、#14京川舞が一瞬の隙を突いてスペースへ切れ込むと、逆サイドへ上げた速いクロスを#7中島衣美が体の強さを生かした強烈なダイレクトボレーでゴールに突き刺し、遂に先取点を許してしまう。
京川・中島と次の代表を担うべき2人の“ヤングなでしこ”によるスピード・フィジカル・正確性と全てが合致した完璧なゴールに、自分も「さすが・・・うまいな~・・・」と舌を巻いてしまった。

そんな強烈な失点の僅か2分後、別の意味で“強烈な”形で追加点を献上してしまう。
相手のロングボールが嫌なバウンドをしながらゴール方向へ向かっていくと、GK#21林崎萌維は相手との距離を測りながら思い切ってエリアを飛び出し足でクリア・・・するハズが豪快に空振りしてしまい、そのまま転々と転がっていくボールを走り込んできた#10大野忍がごっつぁんゴール。
この場面、林崎の判断は正しかったと思うし飛び出すタイミングも合っていたと思うが、自分に向かって来る相手選手が目に入ってしまったのだろうか?
とにかく、滅多にはお目にかかれないような“珍プレー”が飛び出してしまった。

ただ、この信じられないような大チョンボによる失点で完全に流れが相手に傾くかと思いきや、ウチの選手達はそんなミスなど無かったかのようにこれまでと同様にしっかりと相手の攻撃に対応し、更なる追加点を与えずに前半終了。
そして後半は、両チームともアタマから選手交代をしてきたが、結果としてこの交代が両者の明暗を分けたように思う。
INACは攻撃の起点として大活躍だった#14京川に代えて#9川澄奈穂美を投入したが、とにかく前半は京川の積極的な動きに対して受け身になってしまうケースが多かっただけに、ウチの守備の負担が減って攻撃へうまく繋げられるようになった。
対するウチは#8大宮玲央奈に代えて怪我から復帰の#11齊藤あかねを投入。
大宮も持ち前の献身的な動きでチャンスを作ろうと頑張っていたものの相手の屈強なDFに阻まれて力を十分発揮し切れていないところがあったが、体の大きな齊藤が入る事で相手のプレスにも対抗できてボールもうまく前線に収まるようになってきた。

これで後半開始早々からウチが攻勢に出ると、僅か5分後に得たコーナーキックで#10横山久美が上げたボールを久々に先発出場の#2田中菜実がヘディングで押し込みゴール!
2部時代にはこの形で何度もゴールを奪ってきた、コーナーキックからの横山~田中の“ホットライン”がこの大一番で見事に決まった。
また、チャレンジリーグ時代のチームが苦しい時からずっとチームを支えてきた前キャプテンが、あのスター軍団からゴールをもぎ取ってくれた事がメチャクチャ嬉しい。
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このゴールでウチも「やれる!」という勇気が出てきたのか、ここからはこれまでの1部の試合で見てきたような積極的な攻めの姿勢が出てきて、前半はほとんど見られなかった#10横山が高い位置でボールを持って前を向くような場面も増えてきたし、#13児玉桂子や#14泊志穂らのカウンターもどんどんと出てくるようになってきた。
一方のINACも「こんなところで負けてなるものか」とばかりに持ち前の選手力で応戦し、お互いにチャンスとピンチを繰り返す一進一退の白熱した攻防となったが、そんな中で迎えた後半25分、相手のクリアを#6國澤志乃がヘディングで返したボールがディフェンスラインの裏に出た#10横山に渡り、こうなるとお得意のドリブルで敵陣深くまで斬り込み角度のないところからのシュートがゴールに吸い込まれ、遂に試合は振り出しに。
このゴールで横山は開幕前に目標としていた10得点をあっさりとクリア。
いやはや、重ね重ね本当にスゴい選手だよ、横山ってヤツは・・・

これでスタンドの声援にも勢いが増し、ゴール裏のチャントに合わせてメインスタンドからもバックスタンドからも自然に手拍子が沸き上がって選手達を強烈に後押し。
そしてその熱さに油を注ぐように発表された公式入場者数は、入りも入ったり6,773人!!
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このアナウンスで更にスタンドの歓声が大きくなると、遂にその時がやってきた。
後半36分に得たコーナーキック、#10横山の蹴ったボールがファーサイドのポストに当たって跳ね返ったところを#6國澤志乃が頭で押し込む劇的な大逆転ゴール!!!
今年もワンボランチとして攻守に存在感を出しながらなかなか自身のゴールが出なかった國澤だが、今季初ゴールがこんな大事なところで飛び出した。
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こうなると流れは完全にウチのもの。
大観衆の大歓声を味方につけて、まるで去年の2部の試合を見ているかのようにイケイケドンドンで相手陣内へ攻め込んでいき、その猛烈な勢いに圧倒されたか、さすがのINACも反撃は単発なものに終始し、2分間のアディショナルタイムも危なげなく乗り切って歓喜のタイムアップ。
あのスター軍団・INAC神戸を相手に、自分達のサッカーを貫き通して大金星を掴みとった。
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それにしても、ウチのレディースはどこまでサポを驚かせれば気が済むのだろう。
今日に限ってはさすがに今までのようには上手くいかないだろうと覚悟して臨んでいたし、前半を2失点で終えた時は「やっぱりINACさんには敵わないか・・・」と思っていたのに、ものの見事にそんな自分の考えを打ち砕いてくれた。
自分は試合終了の笛が鳴ってから今もなお、夢の中をフワフワと漂っているような何とも言えない気持ちに包まれている。

ところで今日の勝因は、2失点したとはいえ守備力によるところが大きかったように思う。
1失点目は実力を考えれば相手の方が1枚上手だっただけであり、失点シーン以外ではしっかりと相手の動きに対応して体を張って攻撃を防いでいたし、冷静なラインコントロールでオフサイドにかける場面も度々見られた。
あのタレント揃いのINACを“実質1失点”(苦笑)で抑える事ができたのは大きかったし、ウィークポイントだった守備力に関しても確実に強化できていると実感した。
また2失点目は、“最後の砦”であるGKとして絶対にあってはならない大チョンボだったが、並の選手だったらあそこで落ち込んでしまうところ、#21林崎選手はしっかり気持ちを切り替えてその後は落ち着いてプレーし好セーブでゴールを死守したのは立派だった。
試合後にロッカールームに引き上げる際、退場口前でスタンドに向かって「申し訳ありませんでしたー」とオデコが地面に付くくらい深々と頭を下げて謝っていたが、観客からは温かい拍手が贈られていたし、本人もこれでまた一つ成長できたんじゃないかと思う。

そしてもう一つの勝因として、6,000人をはるかに越えるサポーターの大声援もあると思う。
さすがのINACも、あれだけの観客を敵に回して声援で圧倒される“完全アウェイ感”を味わったのは初めての事なんじゃないだろうか。
客観的に実力を見ればはるかに相手の方が上手だが、今日のスタンドの雰囲気はそんなハンデを完全に埋めてウチの選手達の背中を押したのは間違いない。
ただ、いくら多くの観客が入ったからといっても、「今日初めてサッカー観戦に来た」という方も少なくないと思われ、そんな観衆からあれだけの声援を引き出したのは紛れもなく選手達の頑張りであり、こんな夢のような素晴らしい試合を繰り広げてくれた選手達には感謝に絶えない。

とにかく、これは夢でもなんでもなく、本当にあのINAC神戸に勝っちゃったんですよ!
今年のゴールデンウィークの最後を飾る最高の試合。
これで明日から、また元気に仕事に復帰できますね!!

そして次節は早くもリーグ前半戦最後の試合、現在首位の日テレ・ベレーザを南長野に迎える。
ここまでホームゲーム全勝のウチとしては、この勢いでベレーザも呑み込んでしまえ!と気勢を上げたいところだが、下部組織であるメニーナから一貫した育成でチームとして1本筋が通った戦いをしてくるベレーザは強さの“質”が違うし、今年もここまでリーグ2位の19得点(因みに1位はパルセイロ)、リーグ最少の5失点という成績がその強さを物語っている。
ただ、今年のレディースはここまでそんな自分の予想をことごとく裏切り続けてきたし、とにかくチャレンジャー精神を忘れずに闘争心を全面に出して戦い抜けば、今日と同じく大金星を掴める可能性だって大いにありうる。
今日もあの珍プレーの後に最高の歓喜がやってきた訳だし、次節も失敗を恐れず思い切って相手にぶつかっていき、パルセイロ・レディースらしい見る者を魅了する攻撃サッカーを繰り広げていってほしい。
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そして・・・

明治安田生命J3リーグ2016第8節@富山県総合運動公園陸上競技場
カターレ富山 2(0-0・2-0)0 AC長野パルセイロ

今現在J3で最も好調なチームとの対戦という事である程度の覚悟はしていたが、スコア的には“完敗”ともいえる0-2という残念な結果になってしまった。
現時点でハイライト映像など見ていないので詳しい内容は分からないが、シュート数は13-13と同数だったのに得点できていないところを見ると、いいところまではいっていながら最後の決定力が足りないという相変わらずの展開だったんじゃないかと思う。
この得点力不足という課題は本当に深刻で、特に今年は流れの中からの得点がまだ無いなど重症のように思われ、これを克服していくには相当な時間が必要な気がするが、幸い今年のJ3は混戦模様なので、何とか上位争いに喰らい付いていきながら徐々に攻撃の連携を高めていってほしい。
次節は南長野でレディースとのダブルヘッダー、対戦相手は福島ユナイテッドとなる。
現在13位と順位的には苦しんでいる福島だが、現在好調の秋田や富山と引き分けたり調子を出してきた栃木に勝利したりとチーム力は去年に比べて確実に上がってきているので、比較的相性が良いウチとしても決して侮れない。
とはいえホームゲームなんだから、レディースのようにガンガンと前へ向かう姿勢を打ち出して、是が非でも勝ち点3を取りにいってもらいたい。
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コメント
この記事へのコメント
南長野の力
本当に凄い試合でした。
内容もさることながら、あのスタジアムの熱気と興奮、そして一体感は、これまで自分が感じてきたどの試合よりも、桁が違ってました。
明らかな格上相手に、夢のような劇的大逆転勝利を収める事が出来たのは、間違いなくスタンドの大声援があったからだと思います。
そして、その大応援を可能にしたのが、パルサポは普段からトップチームを応援しているので、声や手拍子がみんな自然と出せるからです。
更に、女子もトップも同じ数とテンションで応援してる所は、昨日のパルセイロしかありません。
浦和や仙台だって、あんなにスタジアム全体でレディースチームを応援している訳じゃありません。
おっしゃる通り、あのような「超アウェイ」は、全国にファンがいるスター軍団といえど、これまで経験した事は無いでしょう。
ピッチの近さも相まって、レディースの力になったのは勿論ですが、むしろ、INACが受けた観衆の圧力は相当なものだった筈です。
遂に全パルサポの心を動かしたレディースの頑張りと、これだけの応援が出来る土壌を持つパルセイロ・ファミリー、そして最高の舞台である南長野に乾杯!!
2016/05/09(月) 20:21:51 | URL | レディースファン #-[ 編集]
試合後 総毛立つ という感覚でした
ご挨拶おそくなりましたが(^^; やりましたね!!やっちまいましたね!!
選手もスタジアムもすごいことになって、終了後ひざが震えた!

拍手、手拍子が響き、歓声が雰囲気をブーストする。
お髭の丸山先生が望んだ理想のスタジアムが一歩実現した気がします。

長野の1点目でスタジアムが沸きはじめ、2点目で沸騰、3点目は観客の作り出した雰囲気が大きく後押ししたのは間違いないでしょう。
逆転後のスタジアムはINACという強者に勝てる!という欲求が膨れ上がり、経験したこと無いようなテンションでしたね。
画像がブレブレなんですけど、ロスタイムインあたりから動画撮っておきました。 https://www.youtube.com/watch?v=Nhd9vRZm0oU

男子部でもこうなりたいですなぁ。

それにしても大した選手たちであり、監督ですな。
春にあった本田さんの講演会で「長野は横山という宝物をもっている」と話されていましたが、もうレディースチーム全体が宝物に思えてきた昨日でした。

最後になりましたが、記事をリンクさせてもらいますね。
ペレーザ戦も勝ちたいですね!
2016/05/09(月) 20:43:47 | URL | まるいたろう #RVp6i8PI[ 編集]
レディースファン様
本当に、試合内容といいスタジアムの雰囲気といい、あまりにも凄すぎて現実のものとは思えませんでしたね。
おっしゃる通り、ウチは他のJリーグ系チームよりも動員やサポの熱意においてトップとレディースの差が少なくて、その点では全国のサッカーファンに誇れると自負していますが、今回に関してはトップの応援に富山へ行かれた方も多かったし、パッと見で初めて南長野に来た、あるいは初めて生でサッカーを見たという方々も相当数おられたと思うので、普段のレディースの試合よりパルセイロの応援に慣れている人の割合は少なかったんじゃないかと思います。
それでもあれだけスタンド全体が一つになってスタジアムを揺るがすような応援ができたのは、やはり本文でも書いたように選手達の頑張りの賜物だと思います。
信州人の気質について『理屈っぽくてノリが悪い』なんて言われていて、昔は自分もそんな土地柄をつまらなく感じていましたが、なかなかどうして、長野にはこんなに熱いハートとパワーが秘められていたんですね。
これでますますこの街とこのクラブが大好きになったし、そんなポテンシャルを引き出してくれた選手達には本当に感謝感謝です!

まるいたろう様
いや~、やっちまいましたね!!
1点目が入ってから自然発生的にチャントに合わせて手拍子が沸き起こってきた時は、スポーツ観戦は百戦錬磨なハズの自分もその雰囲気にビックリしてしまい、そこから先は試合展開も相まって夢の中を漂っているようで、動画の中で声の出演をしていた“某氏”と全く同じリアクションで絶叫しまくりでした。(笑)
特に今年はレディースのホームゲーム全てで年甲斐も無く雄叫びをあげ続けているせいで、ゴール裏でバモっている訳でもないのに完全にノドをやられてしまい、のど飴が手放せない状態です。(苦笑)
本当におっしゃる通り、レディースの選手全員がかけがえのない宝物であり、長野にとっての貴重な財産です。
この素晴らしいクラブの礎を作った丸山元代表もきっと、あのサングラスの内側には熱いものが光っていたんじゃないでしょうか。
ベレーザ戦はさすがにあそこまでうまくいくとは思いませんが、それでもウチの選手達なら何かやらかしてくれるような期待感があるし、とにかく彼女達が創り出すワンダーランドを大いに楽しみましょう!!
2016/05/10(火) 21:40:04 | URL | ぼー   #-[ 編集]
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