ぼちぼちいこか
AC長野パルセイロ・信濃グランセローズを中心に、スポーツいろいろ見聞録
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横山久美選手とレディースのこれからに幸あれ!(+トップ試合雑感)
感動の横山久美選手壮行試合から一夜明け、今日は長野市内で『長野から世界へ!横山久美トークショー』が行われた。
ご本人の他、横山選手を長野に呼び寄せ稀代のストライカーとして大成させた大恩人・本田美登里監督と、横山選手入団当時はトップチームの監督として、そして今はクラブのゼネラルマネージャーとしてその活躍を見守ってきた美濃部直彦GMというバイタリティあふれるご両人に加え、ゲストとして、自身も小学生の頃に読売メニーナ(ベレーザの下部組織)のセレクションを受けたほどのサッカー経験者にして、現在は精力的になでしこリーグの試合会場に足を運び、非常に分かりやすく的確なコラムを執筆しているタレント兼スポーツジャーナリストの松原渓さんを迎え、更に飛び入りやサプライズも飛び出しての1時間半にわたるトークショーは、あんな事やこんな事、えっ、そ、そんな事まで!?・・・と色々な話が聞けてあっという間に時間が過ぎ、もっともっと話を聞きたいと思えるほどメッチャ面白かった。
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が、その詳しい内容は行った人だけのお楽しみという事でここでは割愛させていただき(←単に記事にできるほど正確に覚えていない、3歩進むと忘れてしまう“鳥アタマ”なだけだったりする・・・)、今日は横山選手やこれからのレディースチームに対する自分の思いを書いてみたいと思う。

本田美登里監督が就任してから2年後の2014年、かつて本田監督が指揮していた岡山湯郷Belleから横山選手が入団してくるというニュースが入ってきて、サッカー通の間ではちょっとした話題になっていたようたが、こんなエラそうにブログであーでもないこーでもないと書いている割にはパルセイロ以外のサッカー事情に疎い自分は、「リーグ戦ではあまり目立った実績を残していないけど、そんなにスゴい選手なのか?」・・・と思って検索をかけてみたら、2010年のU-17ワールドカップで北朝鮮を相手に5人抜きのスーパーゴールをやってのけ、その年の『FIFA年間最優秀ゴール賞』にノミネートされたほどだったと知って、一気に関心が高くなった。

そのシーズン開幕戦(当時はチャレンジリーグ)では、アウェイで静岡産業大学ボニータを相手に早くも2得点を奪って初勝利に導くと、迎えた佐久市陸上競技場でのホーム開幕戦の前半25分、中盤で横山選手がボールを持つとグイグイとドリブルを仕掛け、相手DFが2~3人がかりで止めに行くところを強引にこじ開けて目の覚めるようなスーパーゴールを決めた。
まさに『ド肝を抜かれる』という表現がピッタリのシーン。
相手を“ブチ抜く”でも“すり抜ける”でもなく、おいすがるDFを後ろに“引きずり”ながら突破していくという表現がピッタリくるような、今まで見た事もないような光景で、当時の昇格最有力候補でこれまでウチが全く歯が立たなかったスフィーダ世田谷が相手だったという事も相まって、あの名刺代わりの一発は今でも鮮烈に覚えている。

その後の活躍は皆さんご存知の通り。
この年は年間30ゴールという驚異的な数字を叩き出してダントツの得点女王になると共にチームが前年度11位から4位へジャンプアップする原動力となり、翌2015年は、シーズン前に「35得点して1部に昇格する」と宣言し、「相手に研究されマークも厳しくなるし、そんな天文学的な数字はいくらなんでも無理でしょう・・・」と呆れ半分で聞いていたのが、蓋を開けてみればあれよあれよとゴールを積み重ね、チームの優勝と昇格がかかったホーム最終戦の大舞台で一挙4得点を決めて2つの目標を達成させる離れ業を演じ、開幕前とは別の意味で自分を呆れさせた。

そして去年、ずっとレディースを応援してきた者としては『夢の舞台』ともいえる1部昇格初年度も、シーズン最終盤に日テレ・ベレーザの田中美南選手に大逆転されるまで得点ランクトップを走る活躍でチームを3位まで押し上げ、また代表戦でも出た試合のほとんどでゴールを決めて、高倉麻子監督率いる次世代なでしこJAPANの中で確固たる地位を掴み取った。

その一方、入団当初はチームが勝っても自分がゴールできなかった事にハラが立って、試合後のラインダンスに加わらず一人サッサとベンチに引き上げたり、2部優勝を決めた試合では、ピッチ内での最後の挨拶の前にユニホームを脱いで下に着ていた『35ゴール達成!』と手書きされたTシャツをアピールしてイエローカードをもらい、次節のシーズン最終戦出場停止となってしまったりと、なかなかのヤンチャぶりも見られたが、人一倍の努力(ご本人は「練習は嫌い」って仰ってたけど・・・)を重ねてスタミナ不足などの欠点を克服し、大黒柱として有言実行でチームを引っ張り、フル代表の経験も重ねてきた今年は、自らのゴールを追い求めるだけでなく他の選手の動きを生かしてゴールのお膳立てをするアシスト役も精力的にこなすなど、精神的にも立派に成長した。

自分もこのブログの中で何回も書いているけど、横山選手は人から応援されればされるほど、注目されればされるほど、大事な試合になればなるほど、その力をフルに発揮して確実に結果を出していく、日本一の、そして世界でも有数のファンタジスタだ。
Uスタでの試合が地上波テレビ中継された時は、大竹七未氏や澤穂希氏といった錚々たる解説者が、横山選手のゴールシーンを見ると一様に、仕事を忘れた“素”の口調で思わず「スゴいなぁ~・・・」とつぶやいており、まさにレジェンドをも言葉を失うような想像の遥かに上をいくプレーの数々と、そんな稀代のストライカーの成長ぶりの一部始終を目の当たりに見る事ができた我々パルサポは、本当に幸せ者だと思う。
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さぁ、ここからは横山選手にとって未知の領域となる、世界トップクラスのドイツ・ブンデスリーガでのチャレンジが始まる。
まずはサッカー以前に、言葉や食べ物や風習など日本とは全く異なるドイツの風土に馴染めるのか?
そして、ドイツでも屈指の強豪チームの中で、1年という契約期間の中で試合に出してもらえるチャンスがどれくらいあるのか?
また、いざ出場したとしても、自分の得意とするポジションを与えられるのか?
更に、ゴール前でチームメイトからボールをパスしてもらえるだけの信頼感を得られるのか?
ご本人もインタビューの中で言っていたけど、本当に期待よりも不安の方が遥かに大きいと思う。
でも横山選手なら、持ち前の負けん気と根性、そして自分をしっかり分析する事ができるクレバーさや誰とでも仲良くなれるフレンドリーさで、必ずや困難を克服してくれるものと信じている。
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とりあえずチームとの契約期間は1年間だが、「ぜひ来年も我がチームに残ってくれ」とクラブに懇願されるくらい活躍し、少しでも長く海外で経験を積み、まだまだ停滞気味の日本女子サッカーに勇気と希望を与えてほしい。
そして、1年後になるのか、それとも数年先になるか分からないけど、一回りも二回りも大きく成長して必ず長野に戻ってきてもらい、自らの貴重な体験をレディースの選手達に、そして日本女子サッカー界に還元してほしいと願っている。

とにかく怪我や病気だけには気を付けて、元気で行ってらっしゃい!!
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次にレディースチームについて。
普通、チームの中に突出した実力の選手がいると、ともすればその選手は浮いた存在になりチームの和も乱れてしまいがちだが、横山選手については、そんな事は全く起こらなかった。
それはもちろん、第一には誰にでも好かれる横山選手の人格によるものではあるが、周りの選手達も、素直に横山選手の実力を認め、リスペクトしていたからこそ、どんなに横山選手ばかりに注目が集まっても決して嫉妬せず、練習や試合でどんなに厳しい言葉で注意されても決して反発せず、あれだけ素晴らしいチームを作れていたのだろう。

彼女達は、本当にサッカーが好きで好きでたまらない、少しでもサッカーがうまくなりたい、強くなりたいと心の底から思っていて、横山選手の一挙手一投足、言動の全てを自分のものにしてやろうと頑張っていたのだろうし、そんなチームメイトを持ったからこそ、横山選手も自分の思う通りノビノビとプレーし成長する事ができたんじゃないかと思う。
まさに、横山選手あってのパルセイロ・レディースであると共に、パルセイロ・レディースあっての横山久美だと言えるし、その意味でも、横山選手だけでなくその他の選手達にも、いちサポーターとして心から感謝したいと思う。
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そんな素晴らしいチームではあるが、やはり偉大過ぎるエースがいなくなって大きな穴が開いた次節からは、これまでのように上手くいかない試合が多くなってくるだろうという不安がある。
でも、これだけサッカーに関して純粋に、貪欲に取り組んでいる彼女達なら、必ず壁を乗り越えてくれるものと信じている。
泊志穂選手のスピード、斎藤あかね選手のパワーとスタミナ、山崎円美選手の視野の広さ、児玉桂子選手のサイドアタックと的確なクロス、内山智代選手の泥臭いプレー、國澤志乃選手の独特なサッカーセンス・・・、そしてその他の選手も自分のストロングポイントをフルに発揮して、また今までなかなか出場機会に恵まれなかった選手も自分を売り込む絶好のチャンスと捉え、チーム全員の力でこの穴を埋めていってほしい。
そして横山選手がチームに戻ってきたあかつきには、「あ、久美さんはそのヘンに立っててもらえば私たちでお膳立てしとくから、後はゴールだけよろしく。 そうそう、オフサイドだけ気を付けといてネ!」なんて親指立てながらニッコリ余裕の笑みを浮かべるくらいチームのレベルを上げて、帰ってきた横山選手をビックリさせてあげようじゃありませんか!

最後に、僭越ながらパルサポの皆様へ。
これまでは横山選手のおかげで多くのゴールシーンがあるエキサイティングな試合が見られたけど、今後はなかなか思うようにいかない厳しい試合が多くなってくると思う。
でも、だからといって試合を見に行くのを止めて観客動員が激減してしまっては、去年ダントツの観客動員で本田監督に「サポーターに対する賞も作ってほしい」と言わしめた実績を自らおとしめるようなものだし、日本女子サッカーでは破格ともいえる多くの観客の前でプレーできた事を感謝していた横山選手も悲しむ事だろう。

壮行セレモニー冒頭の映像の中で、「だからみんなで彼女を支えよう」とサポーターに呼びかけるくだりがあったが、これは彼の地での横山選手のプレーに思いを馳せネットなどで直接的に応援するという事ももちろんながら、レディースの試合に引き続き多くの観客が足を運び、今年も来年もリーグトップの動員数を維持して、横山選手にチームの心配をさせずドイツでのプレーに集中してもらうのも、“彼女を支える”事の一つになると思う。
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監督も選手達も、明るい笑顔で気持ちよく送り出しては見たものの、やはり今後に向けて大きな不安を抱いている事は想像に難くないが、そんな時こそ我々サポの出番だ。
選手だけでは埋めきれない“穴”の残りをサポの後押しで補って、更にこんもり小山を作ってやるくらいの気概を持って、今までと同様の・・・、いや、今まで以上の熱を持った声援と拍手で、パルセイロ・レディースという魅力的なチームを盛り上げていきましょう!
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そして・・・
明治安田生命J3リーグ2017第14節@福岡県・ミクニワールドスタジアム北九州
ギラヴァンツ北九州 1(1-0・0-2)2 AC長野パルセイロ

先週水曜日の天皇杯でFC東京をPK戦の末に撃破した余勢をかって北九州に乗り込んだトップチーム。
相手のギラヴァンツ北九州は順位こそウチより1つ下(前節時点で)ではあるものの、お互いJ2ライセンスを持つ昇格を目指す上での直接のライバルであり、またUスタに負けず劣らぬ素晴らしい新スタジアムでのホームゲームはここまで5勝1分の負け無しという“内弁慶”的強さを見せているだけに、戦前に浅野監督が語っていたように、この試合が今シーズンのターニングポイントとなるであろう重要な一戦だったが、前半に1点先制されたものの後半36分(#25有永一生)と38分(#35天野貴史)の連続ゴールで逆転するという劇的な展開で勝てたのはメッチャ嬉しい。
ここ数年のトップチームは、何度かあった上昇機運をことごとく掴み損ねていたが、この天皇杯から続いた意義ある2連勝の追い風に乗って、今度こそ連勝街道を突っ走り一気に浮上していきたい。

トップチームの次節は、現在11位の藤枝MYFCとのホーム戦。
藤枝といえば、毎年のように肝心なところで手痛い負けを喰らっており、また今年も栃木や富山といったJ2ライセンスホルダーの上位チームと引き分けて相手の勝ち点を奪うなど、現在の順位に関係なく、ボディーブローのようにしぶとく上位陣を苦しめる非常に厄介な相手だが、前回のホーム戦と同様の、また去年までの藤枝戦と同様の過ちを繰り返す事なく、気持ちの入った試合で絶対に勝って勢いに乗っていきたいところだ。
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