ぼちぼちいこか
AC長野パルセイロ・信濃グランセローズを中心に、スポーツいろいろ見聞録
201710<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201712
countdown
オリンピックシティーの誇りと自覚を!
バンクーバーオリンピックも終わり、パルセイロから新入団選手の発表もあり、いいかげんに冬のモードから切り替えなくちゃならないけど、今回のオリンピックを見て強く感じた事があるので、ちょっとしつこいようだけど、もう少しオリンピックに関する話題にお付き合いください。

今大会では日本勢は健闘したが、それ以上に国が力を入れて強化した成果が出た韓国や中国の躍進が素晴らしく、いつぞやの事業仕分けでのマイナースポーツへの風当たりの強さも相まって、日本におけるマイナースポーツの強化のあり方が問われた大会でもあった。

ところで、自分がこれだけ冬季五輪やウインタースポーツに入れ込むのは、やはり12年前の長野五輪での経験が強烈だったのと、それ以降も長野で行われる冬の競技の世界大会や全日本大会を積極的に観戦している事が大きいが、そんな長野で行われる大会の会場に行くと、必ず見かけるバナーがある。
s-写真00003

この『長野オリンピック基金』は、長野五輪で得た40億円もの莫大な利益をウインタースポーツの強化費や大会運営費として有効に活用するためのもの。
しかし、原資が少なくなってきた事もあり、干支が一回りする今シーズンを持ってこの基金を使っての支援も終了となるようで、観客数の減少と相まって来シーズン以降の冬の競技会開催が非常に心配される。

例えばアイスホッケー長野カップは、3季ぶりに開催された今年は最終日の観客数も1600人くらいしか入らず、動員数は回を重ねるごとに減少しているし、スピードスケートも選手の所属企業の応援団や関係者以外の一般客は少なく、また国内の屋内フルトラックリンクはエムウェーブだけだったのが、今年になってスケートの本場である北海道十勝にもできたので、大きな大会を向こうに持っていかれてしまう恐れがある。

一方、チーム青森の活躍で盛り上がったカーリングも、毎年軽井沢で開催される国際大会は入場無料なので、他の競技より大会期間が長い分、来年以降も現在の規模で続けられるか心配だ。

そしてジャンプに至っては、地元民放テレビ局4社がそれぞれ自社の冠大会を開催し観客動員もそれなりに多い札幌に対し、白馬ジャンプ競技場では今シーズンは大きな大会の開催はゼロという惨憺たる状況だ。

それに何より、ここ数年はスキーもスケートもソリ競技も長野でワールドカップが開かれず、いささか寂しいシーズンが続いている。

こういった先行き厳しい状況でも、ウインタースポーツにあまり興味のない皆さんは何とも思わないかもしれないが、でもちょっと考えてみてほしい。

新幹線や高速道路があのタイミングで長野まで開通したのも、市街地から白馬や志賀や飯綱へ向かう快適な道路が整備されたのも、下水道など街のインフラが飛躍的なスピードで整備されたのも、全てはオリンピックが開かれたおかげである。

そしてそういった物質面だけでなく、春の長野マラソンや善光寺花回廊、夏のジャズストリートや大道芸フェスタ、冬の灯明祭りなど、毎年季節ごとに様々な恒例イベントが開かれ街が活気付いてきたのも、オリンピックを通じてイベント開催のノウハウを知り、長野の人々の心に「イベントを楽しもう」という気持ちが芽生えたからだろう。

それに、地元にいたのでは気付かないかもしれないが、欧米諸国で“NAGANO”といえば、東京や京都などと並んで、オリンピックシティーとしてちょっとは知られた存在だ。

そう、オリンピックは物心両面で長野の街を豊かにしてくれた大恩人なのだ。

もしオリンピックが来なかったら、長野は未だに交通の不便な『陸の孤島』と呼ばれ、人々の心も閉鎖的な、魅力に乏しい田舎町だったかもしれない。

だからこそ、我々はオリンピックシティー・長野の住民として誇りを持つべきだし、サッカーも野球もオフの冬の間にせっかくトップレベルの大会がすぐ近くの施設で行われるのだから、もっと色々な競技に関心を持ち、積極的に観戦にでかけて、せっかく蒔かれたウインタースポーツの種を、後世のために責任を持って育てていくのが使命だと思う。

一つのチーム、一つのリーグ、一つの競技に集中して入れ込むのもそれはそれで全然悪くはないが、メジャーもマイナーも夏も冬も関係なく、心の壁を取り払ってもっと色々な競技を見るようになれば、それだけ知識や楽しみも増えるし、スポーツ全体に対する理解も高まって、ひいては自分が愛するチームのサポートにも良い形で生かされるんじゃないだろうか?

それに、ウインタースポーツに対する理解があれば、「オリンピック施設の維持のために高い税金を払うのはもったいない」という考えなんて出てこないはずだし、逆に言えば、そういった効率だけを優先して競技者達の財産である競技施設を潰すなんて事になったら、それこそ世界に対して大きな恥である。

今回、バンクーバー五輪の開催と長野オリンピック基金終了を機に、改めて12年前の夢のような出来事を思い返してもらい、ウインタースポーツに理解と関心を示してもらえたら、冬の競技を愛するいちファンとしてとても嬉しいし、もっと地元の人が積極的に冬の競技を見に行くようになれば、長野の街のスポーツ文化がもっともっと成長していくと思う。

そして、そうやって成長したスポーツ文化が、巡り巡って我々が愛するパルセイロにも好影響をもたらすものと信じている。

長野に住んでいながら、まだビッグハットにもエムウェーブにもスパイラルにも行った事がないという皆さん。
来年の冬は、ちょっとばかり“ズク”を出して、冬の競技を生で見てみませんか?
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
今大会だって、長野県出身&関係者が多数代表として排出されてるのに、この現状は寂しいですねぇ‥‥
浅間温泉のスケートリンクも閉鎖されたし‥‥
今シーズンだって、冬の競技でゴッソリ儲けられるのは、メダリストオンアイスだけだろうし。
2010/03/02(火) 23:23:23 | URL | やむっち #-[ 編集]
アイスホッケー長野カップ、来年はどうなるのでしょうね?
大会の存続を望むばかりです。
2010/03/03(水) 00:01:46 | URL | パオロロッシ #-[ 編集]
やむっち様
おっしゃる通り、12年前には県内関係の選手はほとんどいなかった事を思えば、長野五輪が地元に与えた影響は計り知れませんよね。
今の世論は「マイナー競技の強化資金を削るのはどーよ?」的な機運になっていますが、これだってほとぼりが冷めれば消えてしまうでしょう。
本当に何とかしてもらいたいものです。

パオロロッシ様
自分も来年の長野カップ開催の行方が本当に気になります。
全国のホッケーファンに長野が唯一誇れるものだったし、せっかく優勝カップも作ったんだから、何とかして残してほしいものですね。
2010/03/04(木) 15:07:16 | URL | ぼー #-[ 編集]
コメントを投稿する

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.