ぼちぼちいこか
AC長野パルセイロ・信濃グランセローズを中心に、スポーツいろいろ見聞録
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被災地を歩く2012~七ヶ浜町海沿い編~
多賀城市の被災地再訪を済ませ、昼過ぎにソニー仙台工場前のバス停から路線バスに乗って、JFLの試合会場がある七ヶ浜町へ。
ただし、このバスに乗ってスタジアムに直行しても時間が余るので、最寄のバス停(といってもそこからスタジアムまで歩いて15分くらいかかるのだが・・・)を通り越し、小奇麗な新興住宅地の中を走る。
この辺りは“汐見台”という地名の通り、海岸沿いより一段高い場所にあるため、少なくとも津波による直接の被害は免れていたようで、とてもよく整備された美しい町並みでバスの中からは建物や道路の破損、瓦礫などの震災に絡むものは見当たらなかった。

そしてバスは、そんな住宅街を抜けて坂を下り、海の近くの終点・菖蒲田で止まった。

と、バスを降りてすぐに目に飛び込んできたのが、小川を渡る道路が寸断されている光景。
ここから海の方を見ると、防波堤の一部分が土嚢で応急処置されている箇所があり、おそらく小川が海に注ぎ込む地点の防波堤が構造的に他より弱かった地点が破壊され、波の勢いでこの道路に架かる小さな橋を周囲の地面もろとも持っていってしまったのだろう。
上に乗るべき橋桁が無くなった橋台と、かつては道路の一部だった場所にポツンと取り残されたように立っているマンホールが痛々しい。
s-写真00035

次に上の写真を撮った位置から振り返ってふと見上げると、頭上にかかっていた道路案内の看板に結構太い木の枝が引っかかっているのを見つけて思わず声を上げてしまった。
という事は、津波はこの看板の高さまで達した事になる訳で、改めて想像を絶する津波の規模と威力に恐れ入ってしまう。
s-写真00033

そしてこの海沿いの道路を少し歩くと、建物の上屋がそっくり無くなりコンクリートの土台だけが残っている光景に出くわした。
帰宅してネットの地図や航空写真で確認したところ、この辺りには民宿や商店など結構な数の建物が軒を連ねていたようだが、それらは根こそぎ流されて上屋は全滅。辛うじて写真のような土台や門柱だけが、かつてここに家があった事を教えてくれた。
このような光景は福島の浜通りや三陸地方の沿岸部ではよく見られ、テレビの被災地を訪問するドキュメンタリーや旅番組では度々紹介されてきたが、こうして実際に現地に行って目の当たりにすると本当に胸が詰まるものだ。
s-写真00039

こうして海沿いの被災状況を見てきて、ぼちぼちスタジアムへ向かう時間となったが、その前に堤防を越えて浜へ出てみた。
するとそこには広くきれいな砂浜が広がり、海のレジャーを楽しむ人の姿もちらほら見られるなど、どこまでもノンビリと平和な光景があった。
こんなきれいで穏やかな海が、数え切れない人やクルマや建物を流し、呑み込んでしまうほど荒れ狂ってしまったなんて、にわかには信じられない。
s-写真00036

それから、海からスタジアムに向かうまでの道中での事。
この道沿いは両側に数件の家と共に広大な畑や田んぼがあったのだが、それらも全て津波に流されて跡形も無い荒れ野原となり、数台の重機が復旧作業に追われていた。
s-写真00044

写真の奥の並木の向こうが海で、手前には瓦礫の山も見受けられる。
で、工事現場にどんな復旧作業を行っているかの説明看板があったのだが、それを読んで唸ってしまった。

農地の被害といえば、海の水が入り込んだ事による土壌の塩害が主な問題になっているが、どうもそれだけではないらしい。
農地に瓦礫が混ざり込み、そのままでは耕しても土の中がゴミだらけで作物を植えるどころではなく、それらの瓦礫入りの土を掘り起こして大きな“ふるい”にかけ異物を取り除くという、広い農地を思うと気が遠くなるような地道な作業が必要との事だ。

表面にある瓦礫を取り除いてしまえば、田畑の被災状況は宅地や道路に比べると視覚的なインパクトには乏しく見過ごされがちであるが、その復旧には宅地や道路などより多くの時間と労力が必要な部分もあるという事を、今回ここに来て見て初めて知る事ができた。

そんな訳で、色々な思いを持って坂を上りスタジアムに着いたのであるが、その界隈にも被災の光景が多く見られたので、一両日中に“第3弾”としてアップしたいと思います。
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