ぼちぼちいこか
AC長野パルセイロ・信濃グランセローズを中心に、スポーツいろいろ見聞録
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第20回全日本スピードスケート距離別選手権大会(男女500m)
毎年10月最終土・日の恒例行事、スピードスケート国内開幕戦の全日本距離別選手権が今年もやってきた。
今シーズンはいよいよ2月にソチオリンピックが控えており、バンクーバーから4年間の鍛錬の成果が試される大事な年という事で、その開幕戦には選手達も並々ならぬ決意を持って臨むだろう。
そして会場となるエムウェーブも、報道カメラマンが最も多く陣取る“特等席”ともいえる、バックストレート入口部分のスタンドを収納して、よりコースに近いリンクレベルに可動席を置いて選手の滑りの迫力を実感できる、その名も“エキサイティングシート”として一般客に開放したり、カラー写真付きの注目選手リストを貼り出したりと、今まで見られなかった新たなファンサービスを展開して、スピードスケート関係者のオリンピックイヤーにかける意気込みが感じられた。
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昨日の1500mに続いて今日は注目の500mが行われたが、まずは女子の結果から。

【 女子500m 】
1位:小平奈緒(相沢病院) 75秒91(大会新記録)
2位:神谷衣理那(毎日元気) 76秒76
3位:辻麻希(関西病院) 77秒20
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やはり“女王”小平強し!
昨日の1500mは4位に終わり500・1000と合わせた距離別3冠の夢は潰えたが、“本職”の500mでは1本目に37秒93の大会新記録を叩き出して小さくガッツポーズ。
そして2本目も唯一38秒を切る37秒98をマークする、他の選手を寄せ付けない圧倒的な強さで大会5連覇を達成した。
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小平は先週行われた記録会でも国内最高記録を更新する37秒87をマークしており開幕から絶好調の様子だが、優勝インタビューでは「まだ実力を完全に出し切れていない」と話しており、ソチの金メダルに向けて更なる向上心を見せていて、日本のエースとして頼もしい限りだ。
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一方、小平以外の選手はドングリの背比べといった感じで“女王”の迫力に霞んでしまった感があるが、ソチ以降を見据えた若手の結果に目を向けてみると、帯広柏葉高校の山根佳子と佐久長聖高校の曽我こなみが大学生を抑えて学生勢ワンツーフィニッシュとなる9位と10位につけた。
社会人のトップグループに比べるとタイム的には少々劣るが、2人とも将来への可能性を感じる滑りをしており、今後注目していきたいと思う。

【 男子500m 】
1位:加藤条治(日本電産サンキョー) 70秒44
2位:及川佑(大和ハウス)70秒49
3位:羽賀亮平(日本電産サンキョー) 70秒92
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男子も“本命”の加藤が優勝。
1本目こそ35秒43で3位と出遅れたが、2本目で35秒05と帳尻を合わせて大会2連覇を達成した。
また2位の及川も相変わらずの安定した滑りで実力を示したが、もう1人の表彰台常連である長島圭一郎の姿がない。

実は1本目のトップは長島だった。
35秒15と悪くないタイムで、彼らしく大きなガッツポーズを作り2本目に期待を持たせたが、最終組となった2本目ではスタート時に同走の太田明生(JR北海道)がまずフライングを取られ、2回目のスタート時に長島がスターターの「セット」の掛け声の後に上体を動かしてしまいファールを取られる。
スピードスケートでは陸上短距離等と同じく、2回目のスタート時にファールを取られた者が自動的に失格となってしまうため、哀れ長島は2本目を滑らずしてリンクを去る事となってしまった。
(このルールは2回目にファールを取られた選手が“貧乏クジ”を引かされるようで割に合わず、個人的には選手のチャンスも観客の興味も奪う“悪法”だと思う。以前のように“2回目に”ではなく“2度”ファールを犯した選手が失格というルールに戻してほしいと声を大にして言いたい。)

この大会はワールドカップ前半戦の代表選考も兼ねているのだが、果たして長島の処遇はどうなるのだろうか?
タイムを見てみると、トップ3はともかくそれ以下は71秒台と少々見劣りしているし、長島も2本滑れば確実に70秒台を出す実力はあるので、過去の実績も踏まえて是非とも救済してやりたいのだが・・・
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一方、男子の“期待の若手”としては、2年前くらいから自分が目をつけていた日本大学の長谷川翼が今大会も学生勢トップとなる7位につけた。
長谷川は昨季の世界ジュニア選手権でも優勝しているようで、順調に力をつけており期待をかけている自分も嬉しい限り。
さすがにソチの代表に選ばれるのはちょっと難しいかもしれないが、5年後のピョンチャン五輪には確実にトップレベルで活躍してくれるものと今から楽しみにしている。

そんな訳で、長島の2本目が楽しみだっただけに少々興醒めとなってしまった男子だったが、それでも加藤や及川の滑りはソチに向けて大いに期待できるものだった。
加藤本人がインタビューの中で反省していたようにタイム的には平凡で現時点で世界と戦うのはキツいかもしれないが、これからどんどん調子を上げていき、女子の小平ともどもソチで大活躍してくれる事を祈っている。
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【 追記 】
今大会では、15年前の長野五輪を沸かせた2人がそれぞれのステージで頑張っている姿も見られた。
まずはママになりながらいまだに現役を続けている岡崎朋美。
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今日の500mでは1・2本目とも去年のナショナルメンバーの住吉都と同走で、さすがに2本とも若い住吉にはかなわなかったが、それでも最終順位は6位という上位につけるあたりが本当にスゴい。
ワールドカップの代表枠は5人なので、単純に順位をあてはめると岡崎が代表に選ばれるかは微妙だが、そんな事より長野の前のリレハンメルからずっとトップに君臨し続ける岡崎の努力には心から敬意を表したい。

そして、今は裏方として選手達を支えている大菅小百合。
現役時代はその実力と容姿からスター選手だった大菅だが、現役引退後は所属の大和ハウスで主にチームメイトの及川佑のサポートをやりつつ、地元・北海道の小規模クラブに所属している選手のためにバックストレートのコーチングゾーンでラップタイムを掲示し声をかけるコーチ役もこなしており、自分は毎年エムウェーブで彼女が元気で働く姿を見るのを楽しみにしている。
今日も並み居るトップスケーターに分け入るように大菅がコーチに入った道東電機の沼崎高行が5位に入り、ゴール後に嬉しそうにハイタッチする姿が印象的だった。
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全国から注目される華やかな現役時代からすると裏方の仕事は地味で大変だけど、甲斐甲斐しく、そして楽しそうに仕事をしている姿を目にすると、自分もなんだか元気になれる気がする。

スピードスケートを心の底から愛している岡崎と大菅、今歩んでいる道は違うけど、2人ともそれぞれの表現方法でこれからも頑張って活躍してほしいものだ。
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